「変動金利型」の特徴とは? 金利の上下で総返済額も変わる!

前回は「金利」、つまり住宅ローンの利息を決める数字についお話しました(→そもそも「金利」とは? 「単利」「複利」の違いって?)。

今回からは、住宅ローンに採用されているいろいろな種類の金利について解説します。

さて、住宅ローンには、銀行などの民間金融機関や公的機関によるものなど色々な種類がありますが、これらを大別すると、次の3種類に分類できます。

①変動金利型
②全期間固定金利型
③固定金利選択型

今回は、最初の「変動金利型」について解説します。

目次

  • 変動金利とは?
  • メリットとデメリット
  • こんな人にオススメ!

変動金利とは?

「昔はお年玉を貯金したら利息がついたけど、最近は貯金しても全然増えない…」なんて思いをした方もいるでしょう。これは、利息を決める「金利」が変わったせいですよね。金利は「○年前より低い」とか、景気が良くなれば上昇するとか、社会や金融の情勢に応じて変化しています。住宅ローンなど借りるお金の場合も同様で、金利は市況に応じて変化しますから、なるべく金利が低いタイミングでお金を借りたいですよね。でも、もしお金を借りたあとに金利が下がってしまったらどうしますか。その時は、借りたお金に適用されている金利を見直してもらって、下がった金利を適用してほしいと思いますよね。

そこで知っておきたいのが「変動金利型」の住宅ローン。その名の通り、「金利」が「変動」するローンで、半年に一度、金利を見直します。

大ざっぱに言うと、変動金利型の住宅ローンの場合、

・世の中の金利が下がれば、適用金利も下がり、返済額も少なくなる。

・世の中の金利が上がれば、適用金利も上がり、返済額が増える。

となります。

世の中の金利の動向は、誰にも予測不可能ですから、「変動金利型」の月々の支払い額や総支払額は、目安はあっても最後までわかりません。つまり、予想しにくく、返済計画を立てにくいと言えるでしょう。変動金利型

 

「変動金利型」のメリットとデメリット

でも、それを押しても魅力的なのは、金利の低さです。最初に挙げた3種類の中で最も低く、例えば現行の金利で比べると、変動と固定では金利差が1%も違うケースもあります。金利が1%違うということがどれほど大きいかがわかる例として、仮に借入額2500万円を35年で返済する場合を考えてみましょう。金利が1%低い「変動金利型」にすれば、「全期固定金利型」よりも毎月の返済額が1万円ほど安くなるケースもあるのです。

では、もし金利がどーんと上がってしまったら、どうでしょう。現在は住宅ローン金利が1%を切ることも珍しくないですが、10数年前は3%台でした。つまり3%台という金利は特に異常なものではありませんから、数年後に金利が2%や3%に上昇する可能性はないとは言えません。そうなると、変動金利型では支払額がどーんと増えてしまい、あまりに高額になると毎月払っていくことができない、という事態も生じる可能性があります。

でも、実は「変動金利型」には、金利が上昇しても安心な2つの特徴があるのです。一つは、支払い額が5年間変わらないこと。もう一つは、毎月の返済額の上昇幅は125%以内という優遇措置です。前述のとおり変動金利型では月々の返済額が5年毎に見直されますが、住宅ローン金利が大きく上昇しても、月々の返済額は最大で1.25倍までにしかなりません。

ただし、月々の返済額が1.25倍に増えても、金利の上昇が大きいと、その返済額では利息の支払いにしかならず元金が減らないケースや、利息自体を払いきれていないケースも生じる可能性があります(これを「未払い利息」といいます)。その場合、返済完了予定の期日が先に伸びることになります。

 

「変動金利型」が向いているのはどんな人?

では、どんな人に「変動金利型」が向いているかというと、金融情勢にある程度詳しい人や、収入や貯蓄に余裕があっていざとなったら繰り上げ返済が可能な人でしょう。借りる金額が少ない人も、金利上昇で利息が増えても影響が小さいので安心です。また、返済期間を10~15年程度と長くない人も、将来という不透明さの不安材料やリスクを減らせるので、有りでしょう。

低金利時代は「全期間固定金利型」がおすすめ?

こちらの記事も読まれています

住宅ローンは金利と返済方法が違うだけで、返済金額にこんなに差が出る?!
賢い住宅ローンの返し方を知りたい方はこちら
→ 住宅ローンの賢い返済方法|金利×返済方法で差が出る借り方・返し方

住宅ローンの借り換えって本当にお得?低金利時代にあった住宅ローンの考え方を知ろう。住宅ローンの借り換えについて詳しく知りたい方はこちら
→ 「借り換え」で350万円もの差?! 低金利時代の住宅ローンの考え方

一般的なサイディング、職人の技が光るモルタル、高級感があり長持ちする外壁タイル。代表的な外壁材について解説。長所と短所を知りたい方はこちら
→ 外壁材の種類|選ぶなら、これ!外壁材の長所と短所を比較

住宅ローンのご相談もしっかり受けるクレバリーホーム。公式サイトはこちら♪