「借り換え」で350万円もの差?低金利時代の住宅ローンの考え方

日銀が金融緩和政策を続け、史上まれにみるほど金利が低くなっています。
「超・低金利」は、新しく住宅ローンを組む人にとって嬉しいのはもちろん、金利が高い時代にローンを契約した人にとっても、大きなメリットが。
今回は住宅ローンの「借り換え」の基礎、注意点とメリットについてお伝えします!

「借り換え」で350万円もの差?! 低金利時代の住宅ローンの考え方

このコラムでわかること

  • 「住宅ローンの借り換え」とは
  • 住宅ローンの「借り換え」時の注意点
  • まとめ

「住宅ローンの借り換え」とは|住宅ローン借り換えの注意点

住宅ローンの借り換えとは、今借りているローンよりも条件のよいローンに乗り換えること。
具体的には現在のローン残債を、新しいローンの融資で返すということです。

条件がよいというのは、ズバリ、「金利が低い」ということに尽きます。
住宅ローンの金利の推移を見てみると、過去にはとても高い金利だったことがわかります。
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※ 主要都市銀行のHP等により集計した金利(中央値)を掲載。なお、変動金利は昭和59年以降、固定金利期間選択型(3年)の金利は平成7年以降、固定金利期間選択型(10年)の金利は平成9年以降のデータを掲載。
※ このグラフは過去の住宅ローン金利の推移を示したものであり、将来の金利動向を約束あるいは予測するものではありません。
4-2. 民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等):長期固定金利住宅ローン 【フラット35】
http://www.flat35.com/loan/atoz/4_2.htmlより引用

金利と返済の関係について、少し具体的に見ていきましょう。
例えば2010年に3%の金利で借りた住宅ローンで、返済が残り20年間、2000万円あるとします。

「全期間固定金利」×「元利均等返済」で借りているとすると、
残りの返済額は合計で26,620,567円(A)ということになります。

一方、金利1.5%の住宅ローンではどうでしょうか。
20年間で2000万円、「全期間固定金利」×「元利均等返済」という条件も変わらないとすると、総返済額は23,162,045円(B)となります。

(A)-(B)= 3,458,522円
なんと、総返済額では約350万円もの差が出てくるのです!

このように歴史上まれにみる低金利=ローンの利子が減る、ということで、住宅ローンの「借り換え」を検討する人が増えているのです。
これが住宅ローン借り換えのメリットです。

「住宅ローン借り換え」の注意点

民間の調査では現在1200万件あるうちの約半分で100万円を超えるメリットがあると予測されていますが、実際には年間平均15万件しか借り換えられていないようです。
メリットがあるのに住宅ローンの借り換えが進まないのは、手続きが面倒だったり、再度手数料がかかったり、金利以外の条件が複雑なためと分析されています。

「借り換え」の注意点、主なものを3つにまとめてみました。

住宅ローン借り換えの注意点1:今借りている銀行では借りられない

住宅ローンの借り換えでは、新規の住宅ローンは、今借りている銀行では借りることができません。
さらにローンが2契約以上ある場合は両方合わせて借り換えなければなりません。

住宅ローン借り換えの注意点2:手続きの手間・費用がもう1度

住宅ローンの借り換えでは、新しく住宅ローンを借りるため、契約手続きの手間も、契約にかかる「手続き費用」も再度かかってきます。
この「手続き費用」は最低でも数十万円。金利差で期待される費用減効果と、しっかり照らし合わせる必要があります。
(「手続き費用」について詳しくは→「住宅ローンの「手数料」は意外と高額!知っておきたい目安金額」)

住宅ローンの借り換えの注意点3:固定金利→変動金利への借り換えに注意

固定金利型に比べ変動金利型の方がさらに低金利なため、借り換えの際に変動金利を検討される方も多いと思います。
しかし、変動型は金利上昇があった場合、返済額は増えていきます。
トータルで見た返済額については予測できませんので、住宅ローンの借り換えの際には注意しましょう。

まとめ

それほどの金利差に感じなくても大きな額を長期間に渡って返済する住宅ローンは、ちょっとした金利差がまとまった金額の違いとなって出てくるもの。
返済中の方は、自分が借りた金利と、現在の金利を比較してみてください。
とくに金利が3%程度だった2007年~2010年前後に住宅ローンを借りた方は、検討だけでもしてみる価値は十分ありそうです。
ローンは借りっぱなしではなく、定期的にチェックすることをおすすめします。

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