防犯対策「侵入しにくい家」を作る3つのポイント


日本では、一日平均126件もの「侵入窃盗」が起きています。前回のコラムでは「狙われにくい家づくり」を解説しましたが、今回は「侵入しにくい家」をつくるポイントをご紹介します!

このコラムでわかること

  • 侵入窃盗は「侵入に5分以上かかると7割があきらめる」
  • 泥棒の侵入手段と侵入口は?
  • 「侵入しにくい家」づくり3つのポイント

侵入窃盗は「侵入に5分以上かかると7割があきらめる」

まずは前回のおさらいから。
「侵入窃盗」とは、家に「侵入」して「盗みを働く(窃盗)」犯罪のことでした。
特に一般の人が暮らす家を狙って、留守の間に盗みを働くことを「空き巣」、寝静まった頃に侵入することを「忍込み」、家に人がいて起きていても侵入し盗みを働くことを「居空き」と言います。
警察庁の平成27年度の統計では、一日平均、約126件もの侵入窃盗が発生しています。
家の中で泥棒に遭遇した場合、逆上した犯人が「強盗化」して身に危険が及ぶことも。

なお、侵入窃盗は、事前にほとんどと言っていいほど「下見」をすることが知られています。
泥棒の気持ち(?)になって考えてみれば、「見られにくい」「物音をたてても気づかれにくい」という家に忍び込みたくなりますよね。(「狙われにくい」家のポイントはこちら→家への侵入を防ぐ!防犯対策は「見える化」から
一方で、侵入に5分以上かかるようであれば犯人の7割が侵入をあきらめるというデータがあります。
今回は「侵入しにくい」家づくりのポイントを見ていきましょう。

泥棒の侵入口と侵入手段は?

まずは事実を確認。
侵入口(どこから)と侵入手段(どうやって)がわかれば、何が防犯に効率的なのかがわかります。

警察庁のデータから、一戸建てへの侵入口を見てみましょう。
1位 窓
2位 その他の出入り口
3位 表出入口

…となっています。

壁をドリルで破って侵入…なんてことは映画の世界での話で、当たり前のことですが、普段住人が出入りする場所から泥棒も出入りするわけです。

一方、侵入手段は
1位 無締り
2位 ガラス破り
3位 ドア錠破り

…と続きます。

2位のガラス破りの他は全て「鍵」に関係するものだということがわかりますね。

これらの結果からまとめれば、
窓と勝手口、玄関は
①留守時はもちろん、自宅にいる時も施錠する
②破られにくいガラス、錠前を使う
③窓と出入口は確認しやすい位置に、侵入しにくい高さや幅で設置する

ことが必須だとわかります。

「侵入しにくい家」づくり3つのポイント

それぞれのポイントをさらに具体的に考えてみます。

①留守時はもちろん、自宅にいる時も施錠する
「ちょっとならいいよね」と開けたまま出掛けてしまうこと、ありませんか。
今日からは

・家族間での声掛け徹底(「鍵、掛けた?」)
・家を出る時に確認できる位置への張り紙
・インターネットを利用して外からでも施錠・解錠できる商品の利用

という具体的な対策を取りましょう。

②破られにくいガラス、錠前を使う
家に使う部品(窓ガラスやドアそのもの、錠前)の「防犯性能」に着目して採用するということが一番の対策になります。

侵入口として第一位の窓ガラスで言えば、強力な中間膜が内部に密着している「防犯ガラス」が売られています。
この内部のシートが、割れにくさを増やし、破壊までの時間を稼いでくれます。
防犯ガラスでできた複層ガラスを選べば、さらに侵入時間を長引かせられるほか、断熱効果をも高まって一挙両得ですね。

なお、この「防犯性能」は「CPマーク」の有無で確認できます。
CPとは「Crime Prevention(防犯)」の頭文字。
平成16年に、警察庁、国土交通省、経済産業省ほか、建物部品の民間団体などが合同で作る官民合同会議によって決められたマークです。

ドアや窓ガラスそれぞれに、例えば「破壊に5分以上かかる」などの項目が設定されて、それをクリアした商品だけが「防犯性能の高い建物部品目録」に掲載・公表されます。
このリストに掲載された商品だけが「防犯建物部品」と呼ばれ「CPマーク」を付けることができます。
このリストは定期的に更新されており、平成29年3月末時点で17種類3332品目が選定されています。
目録はこちらで見られますので、新築、リフォームの参考にしてみてくださいね。
http://www.cp-bohan.jp/

③窓と出入口は確認しやすい位置に、侵入しにくい高さや幅で設置する
手が届きにくい位置にある窓や、細い窓は当然ですが「侵入しにくい」窓です。
日当たりや風通しも、日々の暮らしには大切ですから、窓をすべて高所や細いものにすることは現実的ではないものの、大きな掃出し窓は近所からでも良く見える位置にするなど工夫が必要です。

・高さ
窓の下に足がかりがなく、泥棒が台にする道具を持ってこない限り、懸垂できない高さなら侵入には時間がかかります。

・幅
人間は頭が入らない幅には侵入できません。
2001年に発表された、政府の統計では頭の幅の平均値は18~34歳の男性で平均160.8㎜。
ここには耳のでっぱりなどは含まれていませんから、現実的には幅200㎜以下の窓なら、侵入はかなり困難になると推測できます。

まとめ~鍵はしっかりかけましょう!~

防犯性能の高い材料を使ったとしても、侵入方法第一位の「無締り」だったら何の意味もありません!
日頃から、家族やご近所とコミュニケーションをとり、鍵をかけたかどうか確認しあいましょう。
コミュニケーションが円滑な地域では統計上、侵入犯罪も少ないとされています。
高齢化も進んでいる日本では、円滑なご近所づきあいには防犯以外のメリットもありますよ!

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