総二階とは?地震に強い理由とは?


上下階がほぼ同じ形の二階建てを「総二階」と呼びますが、この形の家は「地震に強い」と言われています。
それはどうしてなのか――災害に強い間取りを考えるのに役だつ基礎知識をご紹介します。

この記事でわかること

  • 総二階とは
  • 現実的には総二階にできない場合も
  • 総二階でない家でも地震に強くできる
  • まとめ

総二階とは

上下階がほぼ同じの形の二階建てを「総二階」と言います。
総二階でそれが正方形に近いなどシンプルな形ならなお、地震に強いとされています。

それは地震の力が一部に偏ることなく、素直に下に逃げるから。
例えば総二階でない(上下階の形が違う)場合は極端な場合、荷重が偏り、特に地震の際はその引き抜き力、ねじれの力などが家の一部に対して過剰にかかってしまうことになります。
一部に対して過剰な力がかかると、その部分が折れたり、抜けたりして倒壊につながります。
地震の倒壊の原因については以下のコンテンツにまとめてあります↓
家の倒壊要因、「ねじれ」に強い家を建てるには? 地震で倒壊しない家①
倒壊要因「折れ」に強い家、「木材」選びのポイントは何? 地震で倒壊しない家②
倒壊要因「抜け」に強い家、ポイントは「金物」だった! 地震で倒壊しない家③

例えば一、二階が違う形で、一階の梁(はり)の上に外壁が乗ってしまっている場合はどうでしょうか。
梁とは、柱と柱を繋ぐように横に渡してある部材のこと。
梁は柱と一体化し床や屋根の重み=上から来る力をしっかり支えているものですが、梁だけに外壁が乗ってしまうと地震による力を支え切ることができません。
その結果、最悪の場合たわんだり折れたりしてしまうのです。

現実的には総二階にできない場合も

ですが、現実的には色々な制限や要望の中で、総二階の間取りが難しい場合があります。
その場合は、地震による力を逃す計算をした上で耐震性を保障できなくてはなりません。
クレバリーホームの場合は一棟一棟独自の構造計算をし、耐震性が確保されている家しか建てませんが、その耐力を担う構造の一つが独自の「通し柱」システムです。
欠損部の非常に少ない一本の通し柱をふんだんに用いることで一階と二階が強固に一体化しています。
通し柱自体は、法律で最低四隅に使うことが決められていますが、在来工法では通し柱がこの最低限の四本しか使われない場合も多いのです。
詳しくはこちら→欠損の少ない「通し柱」が耐震性を高める!SPG構造とは?

総二階でない家でも地震に強くできる

それぞれのハウスメーカーで耐震性についての対策は違いますが、クレバリーホームの場合は先ほどの通し柱の他、柱や梁に「面」を強固に一体化し構造体全体で力を受け止めるモノコック構造を合わせて採用しています。
詳しくはこちら→モノコック構造とは? 地震に強い家のヒ・ミ・ツ
地震の瞬間最大力という意味では今でも阪神淡路大震災の震度が一つの基準ですが、阪神淡路大震災の約二倍の地震でも構造体に損傷なく、しっかり住み続けられる家が建つのはそれが理由です。
実物大振動実験報告についてはこちら→実大耐震実験リポート │ 構造・技術 │ クレバリーホームの家づくり

まとめ

間取りを考える際には、できるだけシンプルな形で考えると地震や風水害に強い家を建てることができます。
また、シンプルな間取りの総二階の家は地震に強いだけでなく、維持管理やコスト面でもメリットがあります。
もっとも、家の強さ、耐久性は形や間取りだけで保障されるわけではありませんので、そのほかの要件についても情報収集や学びを続けられることをおすすめします。
クレバリーホームでは、自社の家の構造について、専門的な知識を持った担当が、その強さ、美しさ、耐久性の理由についてご説明しています。
そう簡単に建て替えられない家だからこそ、ご自身で納得するまでどうぞご遠慮なくお尋ねください。
クレバリーホームの構造も、他のハウスメーカーの構造もしっかり理解し比較して、あなたの命を守ってくれる一棟を建ててくださいね!!
クレバリーホームの耐震性についてはこちら→耐震性(地震に強い家)│構造・技術│クレバリーホームの家づくり

災害に強い家づくり。 クレバリーホームの公式サイトはこちら♪CHバナー2